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住宅情報サイトの「ホームズ」を運営するライフルが農業分野に参入することが、テレビ東京の取材で分かりました。19日にも、正式に発表します。※ 異業種に進出する狙いは何なのでしょうか。東京千代田区にあるライフルの本社。新たに手がける事業について、会議が開かれていました。「農業でも酪農でもあっという間に効果的な土壌をつくることができて、安心、安全、健康な野菜や牧草ができる」(ライフルの井上高志会長)「連鎖的にいい反応を起こしていく。ループという名前がいい」(ライフル アグリループの岸大介社長)ライフルが農業分野に参入するために作った新会社「ライフル アグリループ」。社長を務めるのが岸大介さんです。新会社で販売するのはもともと岸さんが所属していた研究所が開発した「KET資材」という商品。※既に北海道の一部の牧場で使用されています。「家畜のふん尿に混ぜることで瞬間的に肥料化をし、質のいい牧草を作る資材」(岸社長)KET資材を牛の排泄物に混ぜると化学反応によって、3時間ほどで肥料に生まれ変わります。従来の微生物によって肥料化する方法の場合、3カ月以上かかるため、大幅に時間を短縮できます。さらにできた肥料を使って牛の餌となる牧草を栽培したところ、収穫量が増加。餌代などのコストが半分に削減できたといいます。※ライフルと手を組み、販路を拡大させる狙いです。「これまで非常に小規模に運営していたことが広がらなかった原因の一つ。ライフルのネットワークを活用したい」(岸社長)実はライフルは地方の空き家を紹介するサイトなども作り、地方活性化にも取り組んでいます。地方に多い農業を「儲かるビジネス」にすることで、地方活性化の加速を狙っています※「新規に農業に就農して、空き家をリノベーションして住む移住者も増えている。農業の収益性を高める。生産性を高める。収穫量を増やしていく。こういったことに資することで、地方で質の高い暮らしができるというパッケージができる」(ライフルの井上会長)
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モデルとしてデビューし、今ではコメンテーターやキャスターとしても活躍するトラウデン直美さん(24)。環境問題やSDGsについても積極的に発信し、環境省サステナビリティ広報大使に就任するなど、文化的な活動でも知られる。世間からは社会問題への意識が高く知的なイメージを持たれているトラウデンさんだが、そんな自身のイメージとのギャップには違和感を抱くことも多いという。テレビでは見せない“本音”を聞いた。「コメンテーターやキャスターの仕事をしていて、『自分は何者としてここにいるんだろう』という気持ちがずっとあります」トラウデンさんは慶應義塾大学在学中から、ファッション雑誌「CanCam」(小学館)の専属モデルとして活躍するかたわら、環境問題やSDGsについても積極的に発信を続けてきた。そして、一昨年3月に同大学を卒業すると、2023年4月からは情報番組「めざまし8」(フジテレビ系)の金曜MC、同年9月からは「news23」(TBS系)の水曜コメンテーターを務めるなど、ニュースの現場にも活躍の場を広げてきた。だが、「現役大学生」という肩書がなくなったことで悩むことも多くなったという。「コメンテーターの仕事は、世の中で起こった出来事について自分の意見を言うわけですが、そこには必ず当事者の方たちがいる。それに対して、専門的な知識があるわけでも、その渦中にいるわけでもない私が意見を言う。これまでは、『一人の大学生』として発信すればいいという気持ちだったんですけど、それがなくなると、どういう立場で意見を言えばいいのかわからなくなってしまったんです」■「賢いことを言わなきゃ」という重圧トラウデンさんが単発でニュースのコメンテーターなどを務め始めたのは6年ほど前からだが、当初から悩みはあったという。「最初のうちは『賢いことを言わなきゃ』『考えずにものを言っちゃいけない』と気負っていました。自分の中で“真面目モード”が強く出すぎてしまうというか、頭がいい人として振る舞わなきゃいけないと思い込んでいたんです。だから、事前にすごく勉強して、自分の能力以上のものを出そうと必死にもがいていました。でも、そうすると当然どこかで限界が来ますよね……」そんなふうに無理をしていたトラウデンさんは、あるときから吹っ切れたという。「それまで積もり積もったものが限界に達して、ふと『もうなんとでもなれ!』と思ったんです。今、私が思っていることを素直に言おう、等身大の自分でいようって考えるようになって、少し気持ちが楽になりました」名門大学を卒業した後は硬派なニュース番組のキャスターをこなし、環境問題でも発信力がある。視聴者はトラウデンさんに知的で聡明なイメージを抱いているかもしれないが、世間が抱くイメージと“本当の自分”との間にはギャップを感じているという。「私は皆さんがイメージしているような人間じゃないんです」と漏らす。「一般的には、真面目とか優等生ってイメージが強いと思うんですけど、実際はそんなことなくて……。本当は適当でめんどくさがりな人間なんです。お酒を飲みすぎてしまう日もあります。自分の思うままに生きていたいって気持ちが強くて、学生時代もわりと一人でいました。ランチに誘われても、『ごめん、今日は本読みたいからいいや』って気分が乗らないときは断ったり。これまでは結構好き勝手に生きてきたので、今は世間からの見られ方に戸惑っています」■うそくさい人間になってしまっている自身初のフォトブック『のらりとらり。』(小学館)に、「ウラ・トラウデン “いい子って言われるの大嫌い”」という章をあえて入れたのは、イメージと現実とのギャップに違和感を抱いていたからだという。トラウデンさんは、その中で〈テレビでの姿と本当の自分との葛藤は、まぁある〉とつづっている。「芸能界はイメージでビジネスが成立している世界なので、『本当の自分を見てよ!』っていうのはお門違いな話だとは思います。けど、やっぱりテレビに映る『トラウデン直美』って私じゃないなってすごく思ってしまうんですよね……。いろんな人に合わせすぎてたなとか、いい子に見られようとしちゃったなとか、ありたい自分と振る舞ってしまう自分が違いすぎて、ずっと葛藤があるんです」最も悩ましいのは、コメンテーターやキャスターをやっていると、必要以上に「頭で考えすぎてしまう」ことだと話す。「コメントしたことが、自分が初めに言いたかったものと大きく違っていることが結構あるんです。感情じゃなくて理屈ばっかりになってしまっていることが多くて。最近よく言われるんです。『トラちゃんの言ってることって、わかるんだけど本音じゃなさそう』って……。自分がうそくさい人間になってしまっているなって感じることもありますね」■髪をばっさりと切った理由自分は本当にコメンテーターやキャスターという仕事をこれからもやっていきたいのか――。最近はそう自問自答することが増えたという。「私自身、この仕事は楽しいと思っているんです。知らない世界を知ることができるし、ニュースの裏側はこんなだったのかという発見もある。取材に行くこともすごく好きなんです。でも、向いてないなって……。これまではがむしゃらにやってきましたけど、最近は正直、向いてないっていう気持ちが強くなってきたように思います。人前に出て、批判されたりするのは、今でもしんどくて……。心ない言葉を浴びせてくる人の気持ちも考えてしまう性格でもあるので、それがまたしんどいんですよね」昨年、トラウデンさんは「心境が変化するかもしれない」と考え、トレードマークだった長髪をバッサリと切り、内側の髪を黄色に染めた。「長い髪が好きで、これまで短くしたことがなかったんです。髪を染めたり、パーマをかけたりすることも一度もなくて。そのことが私のアイデンティティーの一つでした。だけど、それにこだわっていること自体に、私がいつも考えてしまう『ああしなきゃ』とか『こうしなきゃ』っていうのが一緒に詰まっているような気がしたんです」だからこそ、人生で初めてばっさりと髪を切り、今までにない色に染めてみた。髪形を変えたときは、さまざまなことで思い悩んでいた時期と重なるという。「昨年の4月から5月ごろに、グーッと考え込んでしまって。毎年この時期はそうなんです。私は常に変化を求めているところがあるんですけど、前年からあまり大きく変わらなかったなって考えると、気持ちが落ち込んでしまう。逆に変わった部分があると、楽しいしワクワクできるんですけど、今度は変化になじむのに心と体が一致してない感じがあって、意外と疲弊していたり。とにかくいろいろなことに疲れていました」■葛藤の時間を大事にしたい自分の気持ちに素直に生きたいと思うからこそ、その分、悩みも多くなってしまう。それでも、トラウデンさんは「葛藤することを大事にしたい」と前向きに語る。「年齢でくくるのはおかしいかもしれないですけど、24歳ですし、いろいろと葛藤はあります。世の中にはいろんな人がいて、皆それぞれ何かを抱えながら生きてるんだろうと思いますし、それは大事なことなんだとも感じています。自分が葛藤しているものによく耳を傾けて、そこから見いだせるものもあると思うんです。葛藤を無視してなかったことにしてしまうと、どんどん、どんどん、自分の気持ちを押し殺して社会の歯車になってしまう。そうじゃなくて、どんな自分になりたいか、どんな自分で生きていきたいかを考え続けたいです。結局、自分を一番大事にできるのって自分しかいない。人に大事にしてもらおうとか、この人についていったら幸せになれるとかいうことじゃなくて、自分のことは自分で決めるのが一番の幸せだと思います。だから、私はこの葛藤の時間を大事にしたいなと思っているんです」※【後編】<トラウデン直美「25歳からは嫌なことはやめる」これからは「狂気的な役がやりたい!」と俳優に意欲>に続くAERA dot.編集部・唐澤俊介)●トラウデン直美(とらうでん・なおみ)/1999年、京都府生まれ。慶應義塾大学法学部卒。「2013ミス・ティーン・ジャパン」でグランプリを受賞。13歳で「CanCam」の専属モデルとしてデビュー。モデルとして活躍しながら、環境問題やSDGsについて積極的に発信している。2021年、環境省サステナビリティ広報大使に就任。現在、「めざまし8」(フジテレビ系)で金曜MC、「news23」(TBS系)で水曜レギュラーコメンテーターを務める。
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2024年1月20日、日本初の月面着陸を目指していたJAXAの小型月着陸実証機「SLIM」が、日本時間午前0時20分ごろ、月面に到達し着陸に成功しました。これは、米国、旧ソ連、中国、インドに続いて、世界で5番目の快挙となります。SLIMは、高さ約1.5メートル、重さ約70キロの小型探査機で、月面の探査技術の確立を目的とした実証機です。着陸には、レーザー高度計やカメラなどによる自律制御技術を用いました。着陸地点は、月の裏側にあるクレーター「コリンズ」の縁付近です。SLIMは、着陸後、約1か月間、月面の観測を行う予定です。SLIMの成功は、日本の宇宙開発の歴史において、大きなマイルストーンとなりました。今後、JAXAは、SLIMの成果を活かして、有人月面探査や月面基地建設などの実現に向けて、さらなる研究開発を進めていく方針です。SLIMの成功を受けて、日本国内では、多くの人々が歓喜しました。また、海外からも、日本への祝福の声が寄せられています。SLIMの成功は、日本の宇宙開発のさらなる飛躍と、日本の技術力の高さを世界に示すものとなりました。
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TOKYO MX(地上波9ch)のワイドショー生番組「バラいろダンディ」「無病息災!バラいろ健康学会」のコーナーで、産婦人科医の丸田佳奈先生が“人食いバクテリア”が引き起こす感染症について解説しました。※ 短期間で体の一部が壊死してしまう「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」原因は「A群溶血性レンサ球菌」という健康な人の咽頭や消化管、表皮などに常在する細菌なのですが、手足の小さな傷口などをきっかけに、本来この菌が存在しない皮膚の深部や筋肉などの組織に入り込む事があります。ほとんどの場合は大きな問題にはなりませんが、稀にこの菌が作る毒素により、壊死性筋膜炎という致死的な軟部組織感染症に進展し舞う事があるのです。その進行があまりに早い事から、通称“人食いバクテリア”として恐れられています。本来、「子どもの喉風邪を引き起こす細菌」として有名な菌であり、その際にはほとんどの場合軽症で治まるのですが、なぜ、四肢・体幹の軟部組織感染症として発症した場合に重篤な反応がでる事があるのかについては、現時点では十分に解明されていません。A群溶血性レンサ球菌が通常存在しない組織に入るきっかけとしては、小さな傷=かすり傷以外にも、トゲなどによる傷、虫刺されのあとなど、わずかな傷口から体内に侵入すると考えられています。しかし、「一切傷口が見えないのに感染していた」という例も。また、喉にも常在している菌なので、丸田先生いわく「男性が風俗店で口腔性交渉後に陰部に感染して劇症型溶血性レンサ球菌感染症を発症したケースもある」とのこと。いずれにせよ、明確な感染経路がわかっていない部分もあるため「医療の現場でも医者泣かせな病気」なのだとか。感染後の症状には、以下のような過程があります。初期症状としては、創部の疼痛、発赤、腫脹のほか、発熱や悪寒といった風邪症状などが見られます。その後、傷口がある皮膚や筋肉周辺の組織が壊死を起こし始め、これを「壊死性筋膜炎」と呼びます。最終的には、血圧低下や多臓器不全からショック状態に陥り、場合によっては死亡することもあるそうです。劇症型溶血性レンサ球菌感染症の特徴は、発病後の進行が急激かつ劇的であること。丸田先生は「1時間に2~3cmのスピードで病状が進行し、発病後、数十時間で死に至ることも少なくない」と話します。毎年100~200人の患者が確認されている劇症型溶血性レンサ球菌感染症ですが、その報告数は近年増え続けており、「今だと年間400~500例くらい」と話す丸田先生。その増加傾向は、東京都の年別報告数のグラフを見ても明らかです。劇症型溶血性レンサ球菌感染症の致死率は約30%。2012~2014年の死亡例では、全体の76%が発病から3日以内に死亡し、41%が発病日当日もしくは翌日に死亡しています。そのため、きわめて致死率の高い感染症として知られているのです。命が助かっても、「壊死した部分は元には戻らない」と話す丸田先生。それだけでなく、「新たな感染源となる可能性があるため、感染部を取り除いて皮膚を移植したり、場合によっては四肢を切断する手術が必要なこともある」と言います。丸田先生によると、劇症型溶血性レンサ球菌感染症を発病しやすいのは「30歳以上の大人」とのこと。基礎疾患がなく、健康な人を含め「誰でもなり得る」とのことで、以下のように予防のポイントを紹介しました。※ かすり傷でも清潔に!少しの傷口でも感染の可能性があるため、傷ができたら時間を空けずにしっかり洗い、菌の侵入を防ぐよう心がけましょう。※ 異常を感じたら早めの受診を!傷だけでなく、発熱などの全身症状がある場合や、傷が通常よりも痛く感じる、病変がどんどん広がっていくというような場合には、早急に受診しましょう。丸田先生は最後に、「特に若い方は『大丈夫!』と油断してしまう方も。注意してください」と呼びかけました。木曜コーナーの「無病息災!バラいろ健康学会」は、次回2月28日(木)に放送予定です。ぜひご覧ください。(毎週月~金曜21:00~)。 -
経団連は17日、加藤鮎子・女性活躍担当相との懇談会で、選択的夫婦別姓の導入を政府に求めた。結婚後に夫婦が同じ姓を名乗ることを義務づける日本の制度が企業活動を阻害していると訴えた。経団連が公式な会議で政府に選択的夫婦別姓の導入を要望したのは初めてという。懇談会では女性登用をめぐって議論を交わした。経団連の魚谷雅彦・ダイバーシティ推進委員長(資生堂会長)は会合で、「パスポートの名前とビジネスネームが異なることは、国際機関で活躍する研究者の継続的なキャリアを阻害する要因となっている。海外出張先のホテルや訪問先で閉め出されるといったこともある」と具体例を挙げた上で、「選択的夫婦別姓の実現に向けて強力にリーダーシップを発揮してほしい」と求めた。加藤氏は会合後、朝日新聞の取材に「経済界から要望をいただいたことを重く受け止める」と話した。選択的夫婦別姓制度の導入については、法制審議会が1996年に民法の改正案を答申した。だが自民党内で反対意見が強く、国会に提出できないまま現在に至っている。夫婦同姓を法律で義務づけているのは世界では日本だけ。政府は、運転免許証などに旧姓を併記する運用を進めてきたが、国際的なビジネスの場では通用しないと経済界が突きつけた格好だ。