日本教職員組合(日教組)が札幌市で開催している教育研究全国集会(教研集会)の
社会科教育分科会で、東京電力福島第1原発から放出される処理水を「汚染水」と
表現する教材を使った授業実践例のリポートが発表されたことが27日、分かった。
学習指導要領は教員に科学的な観点での指導を求めており、子供たちに誤解
を与えかねない授業の広がりを危惧する声も上がっている。
リポートの発表者は神奈川県の中学教員。「日本の資源・エネルギーと電力」に
関する授業実践例として、福島の原発事故や廃炉工程を取り上げている。
授業で使ったプリントとして、「日本政府は何をしようとしているか」との
見出しで「汚染水の放出を強行」などと記載していた。
授業では、原発の新増設などについて2つのクラスで生徒に賛否とその理由を質問。
一方のクラスは賛成が5人、反対が15人。もう一方では、賛成が7人、反対が
20人と報告されており、結果に偏りがうかがわれた。
反対する生徒の意見には、「総理の怠慢」「首相退任してほしい。
責任をとれ!」などといった政治的な内容もみられた。
処理水は原発事故に伴う汚染水を浄化し、自然界にもあるトリチウム以外の
大半の放射性物質を除去したものだ。
原子力施設で生じたトリチウムを含む排水の海洋放出は欧米や中国、
韓国なども恒常的に行っている。
海洋放出計画をめぐっては、国際原子力機関(IAEA)が「国際的な安全基準に合致」
し、人や環境への影響は「無視できるほど」とする調査報告書を公表した。
処理水を「核汚染水」と呼んで日本を非難する中国に対しても、
政府は「科学的根拠に基づかない主張だ」と抗議している。
日本教職員組合(日教組)が札幌市で開催している教育研究全国集会(教研集会)の
社会科教育分科会で、東京電力福島第1原発から放出される処理水を「汚染水」と
表現する教材を使った授業実践例のリポートが発表されたことが27日、分かった。
学習指導要領は教員に科学的な観点で…
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